[R&I] 海運大手3社が業績下方修正―安定収益源の動向を注視

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2016年8月1日

海運大手3社が業績下方修正―自動車船など安定収益源の動向を注視

7 月 29 日、海運大手の日本郵船、商船三井、川崎汽船は軒並み通期予想を下方修正した。コンテナ船
やドライバルクの市況低迷が続いていることに加え、2015 年度は収益源となったオイルタンカーや自動
車船の採算も低下したことが背景にある。円高の進展も業績に響いた。

コンテナ船やドライバルク船の市況は厳しいが、船舶の供給過剰や中国及び資源国の成長鈍化といっ
た構造的要因から、ある程度は想定されていた。産業リスクの大きい海運業界では、一定程度の市況変
動は格付にもともと織り込んでいる。
ただ、各社の収益を底支えしてきた自動車船の採算が悪化していることは不安材料だ。長期にわたる
市況低迷でドライバルク船の継続取引の採算も悪化している。安定収益源とみなしていた船種の収益力
が低下していくようだと、格付判断にも影響を与えよう。2017 年 4 月に向けて準備が進むコンテナ船の
アライアンスの組み換えの効用なども踏まえつつ、格付に反映していく。

○日本郵船(証券コード:9101、発行体格付=A-、格付の方向性:安定的)
幅広い物流サービスを手掛けることに加え、中長期契約の重視や、需要と輸送能力を適合させて収益
安定化を目指す取り組みを評価している。だが、厳しい市況や円高の影響で、2016 年度第 1四半期は 99
億円の経常赤字に陥り、通期でも経常利益は 50 億円にとどまる見通し。安定収益の柱の一つである自動
車船が資源国向け荷動きの減少で貢献度が低下しているのも懸念材料だ。現在の格付を支える要素の一
つである、厳しい市況の中でも一定の利益を確保する経営能力が試される状況だ。
実質的な債務は高止まりしている。自動車船の回復度合いとともに、注力する LNG(液化天然ガス)
船や海洋事業で投資の早期回収を進められるか、注視していく。

○商船三井(9104、BBB、ネガティブ)
船隊規模は世界最大級で、タンカーや LNG 船で強い基盤を持つ。タンカー市況は利益を確保できるレ
ベルを維持しているうえ、市況連動型の船舶を減らすなど構造改革の成果もあり、2016 年度第 1四半期
は 3社で唯一経常黒字を計上。保守的な期初予想もあり、通期でも下方修正幅は 100 億円にとどまった。
もっとも、2015 年度に 1800 億円の構造価格費用を計上したことで、資本負債構成は格付に見劣りし
ている。他社比健闘しているとはいえ、2016 年度通期で見込む経常利益は 100 億円と資産規模が 2兆円
を超えることを考えると、十分ではない。構造改革を継続し、財務の修復を進めていくことが、格付の
維持・回復には欠かせない。

○川崎汽船(9107、BBB、ネガティブ)
世界有数の船隊規模を誇り多彩な船種を手掛けるが、コンテナ船の比重が大きく、業績はその影響を
強く受ける。2016 年度も得意とするコンテナ船・北米航路の不振で、215 億円の経常赤字を予想する。
収益源だったドライバルク船の立て直しに時間がかかりそうなことや、自動車船の採算悪化も懸念点だ。
2012 年度から財務体質の強化を進めてきたことから、改革に耐える財務的な余裕は一定程度ある。そ
れでも 690 億円にのぼる構造改革費用や業績の大幅悪化で財務基盤は毀損する。R&I は、2016 年 4 月 1
日に収益力低下や財務悪化を織り込み、格付の方向性を安定的からネガティブに変更している。採算改
善が見込めず、財務バランスの悪化に歯止めがかからないようなら、格付の維持が難しくなる。

主任格付アナリスト:山本 由明

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