[JCR] アイシーアイシーアイ・バンク・リミテッドの格付がBBB+ / 安定的に見直されました。

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16-I-0003
2016年 4 月 5日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

アイシー アイシー アイ・バンク・リミテッド (証券コー ド:-)

【据置】
外貨建長期発行体格付 BBB+
格付の見通し 安定的
債券プログラム格付(優先債)BBB+
■格付事由
(1) 格付は、インド最大の民間商業銀行としての当行の強固な営業基盤、安定的な収益力と強固な資本基盤に
より支えられている。他方、格付は、主にインドの金融規制や経済の影響を強く受けることおよび海外支
店の預金獲得に課される監督規制を背景とする高い市場借入比率などにより制約されている。格付の見通
しは安定的である。当行は近年、「流動性預金(当座および普通預金)の拡充」、「コスト管理の徹底」、
「資産の質の改善」、「貸出資産の拡大」、「顧客満足度の向上」の 5大方針により財務体質の強化を進める
とともに、収益性を重視しながら資産を拡大させる方針を打ち出している。強固な事業基盤を背景に当行
は、今後も高い収益性と財務の健全性を維持していくと予測される。
(2) 当行は、インド政府および世銀等の主導によりインド産業界への中長期資金の提供を目的に 55 年に設立
された開発金融機関である Industrial Credit and Investment Corporation of India Limitedを前身とするインド
の民間商業銀行である。92年以降のインドにおける金融セクター改革の進展にあわせ、当行は貸出の量
的拡大と子会社設立などによる経営の多角化・効率化を推進してきた。その結果、投資銀行業務、商業銀
行業務、資産運用、個人向け金融サービスといった新分野への進出を果たし、保険業務への参入も果たす
など、他行に先駆けてユニバーサルバンクを目指してきた。さらに、グループとして証券会社、プライベ
ート・エクイティ、資産運用会社、生命保険、損害保険などを展開し、英国やカナダに現地銀行法人も有
している。
(3) インドでは15年 3月末時点において、上位行の大半が国営銀行であり総資産の72.1%を占める。当行の
15年末の総資産は、単体で7兆ルピー(約12.7兆円)、連結で 9兆ルピー(約16.4兆円)であり、同年
末の総資産が、単体で21.5兆ルピー(約 39兆円)、連結で28.3兆ルピー(約 51.3兆円)を誇るインド最
大の国営商業銀行である S B I(State Bank of India)に次ぐ、インド第二位の商業銀行の規模を有する。15
年 3月末の株主構成は、外国人投資家が 70%、国内投資家が 30%となっている。預金に占める当座預金
および普通預金の割合は、15年末には 45.2%まで上昇しており、S B Iの 42.7%を僅かながら超える水準に
ある。他方、海外支店の高い市場借入比率を主因に、15 年末の負債に占める借入の割合は 25.2%(単
体)と、大手国営銀行に比べて高い水準にある。当行は海外支店の資金調達方法の多様化や様々な通貨で
の資金獲得にも注力しており、今後、当行が資金調達構造の強化・拡充をどのように進めていくのか注目
される。なお、インドの商業銀行として当行は、調整済みネット貸出総額の 40%を農業や中小企業など
に優先的に割り当てることや、法定流動性比率として預金・借入の少なくとも 21.5%を主に国債など流
動性の高い資産で保有することが義務付けられている。
(4) 当行は近年、「流動性預金(当座および普通預金)の拡充」、「コスト管理の徹底」、「資産の質の改善」、
「貸出資産の拡大」、「顧客満足度の向上」の 5 大方針を打ち出し、財務体質の強化に取り組んできた。
「コスト管理の徹底」については、支店網が大幅に拡充される中、経費の抑制を続けた結果、経費率は
15年末には 32.2%(単体)にまで低下した。「資産の質の改善」については、貸出残高は 15年末現在、
前年比15.8%増の 4.3兆ルピー(約7.8兆円)と堅調に拡大しているものの、貸出条件緩和債権の不良債
権への分類変更や規制当局の要請により不良債権の計上を加速させたことから、不良債権比率は、前年末

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の1.12%(ネット、単体)から15年末には2%にやや悪化した。また、大口与信先上位20社の与信残高
に対する割合は、15/3期末時点で15.9%となっている。自己資本比率は15年末現在15.8%、TierⅠ比率
は 11.8%(単体)と高水準に維持されている。当行は、財務状況を強化するためにより強固な資本基盤
を構築することを計画しており、与信費用拡大の影響を吸収するだけの高い収益力を有している。
(5) 収益面では、低金利の当座および普通預金の獲得に伴う資金調達コストの低下や国外の利ざやの改善など
により、16/3期第 3四半期の純金利マージン(単体)は 3.5%と前年同期とほぼ同水準を維持。他方、貸
出資産の増加により 16/3期 4-12月の純金利収入は前年同期比 13.3%増の 1,582億ルピー(約 2,958億
円)となり、純利益も同 9.3%増の 902億ルピー(約 1,687億円)を記録した。連結ベースでも、純金利
収入の拡大を背景に、同 6.7%増の 977億ルピー(約 1,827億円)となっており、当行の業績は引き続き
堅調に推移している。
(担当)田村 喜彦・利根川 浩司
■格付対象
発行体:アイシーアイシーアイ・バンク・リミテッド(ICICI Bank Limited)
【据置】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 BBB+ 安定的

対象 発行限度額 発行予定期間 格付
債券プログラム(優先債) 500億円 2015年6月18日から1年間 BBB+

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2016年3月 31日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一
主任格付アナリスト:田村 喜彦
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014年11月7日)、「銀行等」(2014年5月8日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) アイシーアイシーアイ・バンク・リミテッド(ICICI Bank Limited)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCRの現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCRが格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCRは、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J CRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■用語解説
債券プログラム格付:プログラム格付はプログラムに対する信用格付です。個別の債券の信用力はプログラム格付と同等と判断されるケースもあり
ますが、クレジット・リンク債やエクスチェンジャブル債など、元利支払いが第三者の信用状況に依存する債券などではプログラム格付と異なると
判断されることもあります。JCRでは、発行体から依頼がある場合などを除き、通常、プログラムに基づき発行される個別の債券に対する信用格付
は行っていません。
■NRSRO登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationaly Recognized Statistical Rating O rganization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の 4クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-
7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は JCRのホームページの“Rating Information”(http://www.jcr.co.jp/english/top_cont/rat_info01.php)
に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 T EL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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