[JCR] ルノーの格付がA- / 安定的に見直されました。

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15-I-0092
2016年 3月 31日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

ルノー (証券コー ド:-)

【据置】
外貨建長期発行体格付 A-
格付の見通し 安定的
債券格付 A-
■格付事由
(1) フランス政府が 19.7%の株式を保有する欧州の大手自動車メーカー。格付は、フランスを中心とする欧
州における強固な事業基盤、日産自動車(日産)との提携深化により実現してきたコスト構造の改善およ
び比較的良好な財務構成を主に反映している。一方、格付は自動車事業の相対的に低い収益力によって制
約されている。格付の見通しは安定的である。主力の自動車部門は、コスト削減や新車投入による自動車
販売の増加などから収益が改善しており、厳格な運転資本管理によるフリーキャッシュフローの確保もあ
り、ネットキャッシュポジションを堅持している。一部新興国経済の悪化による当社の自動車販売への影
響など懸念材料はあるものの、日産とのシナジー効果追求によるさらなるコスト削減努力やパートナー企
業からの生産受託増の効果もあり、一定の収益を維持できるとみている。新世代車両設計技術「コモン・
モジュール・ファミリー(CM F)」適用車種の拡大を通じたコスト削減と商品競争力の向上により、収益
力のさらなる強化を実現できるか注目していく。
(2) 15年の販売台数は 280万台。提携相手である日産、ロシアのアフトワズを含むと 853万台となり、グル
ープ全体では世界第 4 位となる。国際的な事業展開に関しては、ルノーが筆頭株主(43.4%)となってい
る日産と包括的な提携をしているほか、ルーマニア、韓国に主要な子会社を有している。ルノーは Cセ
グメントのメガーヌ、B セグメントのクリオ、低価格モデルのロガンを主力車種として、競争の厳しい欧
州の中小型車市場で比較的安定的な地位を築いている。近年はサンデロ、ダスター、キャプチャーの販売
が好調なことから、主力車種への依存度が低下している。日産との提携により進めているコスト構造の改
善と競争力の強化は、格付を支える重要な要因となっている。ルノーと日産は、自動車の中核である車台
と部品の共通化、共同購入による調達コストの抑制などにより、各種費用の削減を図りつつ競争力を強化
することに成功している。シナジー効果創出に向けて 14 年 4 月に研究・開発、生産・物流、購買、人事
の 4機能を統合した両社は、18年に 55億ユーロのシナジー効果を創出することを目指し、これら 4機能
をサポートするため、品質および原価管理機能の一部を統合する計画である。他方、フランス政府は、株
式を 2年以上保有する株主に倍の議決権を与えるフロランジュ法の適用を意図して、15年 4 月に当社の
出資比率を15%から19.7%に引き上げたが、同年12月の三者間の合意により、政府の議決権比率上昇に
よる日産との提携に対する影響は限定的なものとなる見通しである。
(3) 15年の欧州における自動車販売は、市場全体が前年比 9.4%増となる中で、新車の投入が功を奏し、前年
比 10.2%増となり、市場シェアは 10.1%と前年と同水準を維持した。一方、欧州以外の地域では、ロシ
アやブラジルなどでの販売減を主因に同 4.8%減となった。この結果、世界全体では同 3.3%増となって
いる。15/12期の売上高は、パートナー企業への販売を含む自動車販売の増加により前年比 10.4%増の
453 億ユーロに拡大した。15/12期の主力の自動車事業は、自動車販売増、コスト削減、日産などパート
ナー企業向けの生産受託増などで一部新興国の為替下落の影響を相殺し、営業利益が前年の 8.5億ユーロ
から14.9億ユーロに大きく増加した。ただし、営業利益率は 3.5%と競合他社と比べ依然低位にとどまる。
会社全体では、自動車部門の業績改善と金融事業の堅調な業績により営業利益が、前年比 44.2%増の
23.2億ユーロとなり、営業利益率は 5.1%と中期経営計画の目標である 5%を前倒しで達成した。回復し

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つつある欧州や経済状況が悪化しつつある新興国における自動車販売の動向や CM F 適用車種の販売状況
を注視していく。
(4) 財務構成は近年改善傾向にある。自動車部門は業績の改善と厳格な運転資本管理によりフリーキャッシュ
フローを確保し、ネットキャッシュポジションが14/12期末の21.0億ユーロから15/12期末で26.6億ユ
ーロに増加した。15/12期末の同部門の自己資本比率は、46.5%と前期末の 43.8%から改善している。当
社は今後、ロシアのアフトワズの連結子会社化を進める方針であり、その進捗および財務への影響に注目
している。15/12期末の流動性の状況については、現金同等物116億ユーロに加え、引き出し可能与信枠
33億ユーロを維持しており、これらの合計額は当面の債務償還額を大幅に上回っている。
(担当)田村 喜彦・幾島 真
■格付対象
発行体:ルノー(Renault)
【据置】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 A- 安定的

対象 発行額 発行日 償還期日 利率 格付
第15回円貨社債(2014) 750億円 2014年6月6日 2016年6月6日 1.09% A-
第16回円貨社債(2014) 750億円 2014年6月6日 2017年6月6日 1.27% A-
第17回円貨社債(2015) 700億円 2015年11月26日 2018年11月26日 0.75% A-

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2016年3月29日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一
主任格付アナリスト:田村 喜彦
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014年11月7日)、「自動車・自動車部品」(2012年 3月26日)として掲載し
ている。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) ルノー(Renault)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCRの現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCRが格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCRは、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationaly Recognized Statistical Rating O rganization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の 4クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-
7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は JCRのホームページの“Rating Information”(http://www.jcr.co.jp/english/top_cont/rat_info01.php)
に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 T EL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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