[JCR] アメリカ合衆国の格付がAAA / 安定的に見直されました。

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15-I-0078
2016年 3月 15日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

アメリカ合衆国 (証券コー ド:-)

【据置】
外貨建長期発行体格付 AAA
格付の見通し 安定的
自国通貨建長期発行体格付 AAA
格付の見通し 安定的
■格付事由
(1) アメリカ合衆国(以下、米国)の格付は、高度に発展した産業基盤、技術革新を生む科学技術と企業の先
進性、豊富な食糧・エネルギー生産力、外交・安全保障・経済金融面の卓越した地位、並びにドルの基軸
通貨としての役割、などにより支えられている。米国経済は、緩やかながらも回復を続けている。15 年
末のインフレ率は目標の 2%を下回ったが、失業率は低下しており、輸入価格と資源価格の下落という一
時的な要因が剥離すればインフレは2%に近づくという判断の下、リーマンショック以降7年間続いたゼ
ロ金利政策が解除された。15年 10月には政治的な理由により米国国債のテクニカル・デフォルトの可能
性が浮上したが、11月には超党派予算法が成立し、17年 3月までは債務上限を適用しないことも合意さ
れた。経常収支と財政収支の「双子の赤字」は、近年、是正が進んでいる。金融規制は全般的に見直され、
新規制の下で金融部門の健全性は確保されている。金融監督体制も再編され、銀行、保険、証券を含む金
融部門全体のシステミック・リスクをモニターする監視体制が構築されている。JCRはこれらを踏まえて
格付を据置き、見通しを安定的とした。
(2) 米国は、人口 3.2億人、名目 G D Pが世界最大の 17.3兆ドル、一人当たり G D Pが 5.4万ドルに達する(14
年)。産業基盤は、農業、鉱業、製造業、サービス業等の様々な分野で高度化が進んでおり、米国企業は
高い技術力・革新性を有し、国際的な競争力も高い。近年シェールガス・オイルの生産が急速に拡大して
おり、原油と天然ガスの生産量はそれぞれ世界第 3位・第 1位で、天然ガスは 11年以来自給を達成して
いる。圧倒的な経済力と軍事力とを背景に、外交・安全保障・経済金融等の様々な分野で世界をリードし
ており、通貨ドルは国際的な基軸通貨の役割を果たしている。
(3) 米国経済は、15年も実質 G D P 成長率が年2.4%に達し着実な回復を続けている。15年は民間消費が堅調
であった他、住宅投資も増加して成長に貢献した。設備投資については、年後半、資源価格の下落を受け
て資源部門での建設投資が失速した。物価については、民間消費支出デフレータの上昇率は 15 年末で総
合指数の上昇率が 0.4%、食品・エネルギーを除くコア指数でも 1.3%で、インフレーション・ターゲッ
トの 2%を下回った。雇用者数についても安定的増加が続き、15年末の失業率は 5.0%(季調済)と、長
期平均 4.9%に近いところまで低下した。そうした中で 15年 12月の連邦公開市場委員会(FO M C)は、
エネルギーと輸入価格の下落の一時的な影響が剥落すればインフレは 2%に向かってゆくとの見通しの下
に、FF 金利誘導目標を 0.25-0.5%に引き上げ、7年間続いたゼロ金利の終結を宣言した。FO M Cの声明
文にも、「経済情勢は FF 金利の緩やかな引き上げしか正当化しない」という認識が示されているが、海
外経済動向に弱さが見られ、資源価格の下落は資源部門における設備投資の停滞というマイナスの影響も
もたらしており、急激な金融引き締めは景気後退のリスクを高める懸念がある。JCRは、アメリカ経済の
推移と金融政策の今後の運営について注視してゆく。
(4) 連邦政府の財政赤字は、リーマンショック後の 09年には G D P 比 10%を超える水準まで拡大したものの、
景気回復に加え、ブッシュ減税の中止や強制歳出削減措置などもあり、15年度(14 年 10月から 15年 9
月)には同2.7%まで縮小した。連邦政府債務(政府内相互保有分を除く)は08年末の G D P 比 39%から

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15 年末の同73%まで上昇したものの、議会予算局によると、今後は減少する見通しである。16年度の予
算については、事実上の期限である 15年 9月末までに予算の関連法案が成立せず 12月 11日までの暫定
予算を成立させて協議が継続されたが、10月下旬に債務上限法案が成立せず、米国国債がテクニカル・
デフォルトを引き起こす可能性が浮上した。最終的には 11月2日に「15年超党派予算法」が成立してテ
クニカル・デフォルトが回避され、17年 3 月までは債務の上限が適用されないことも決まった。こうし
た予算プロセスの混乱の原因は、議会多数派政党と大統領のねじれの政治状況にある。16年 11月には大
統領選挙と議会選挙が予定されているが、予備選挙の討論を通じて、金融規制、移民政策、貿易政策など
の経済政策も、選挙選の焦点として浮上している。JCRは、次期選挙の結果が、財政運営や経済政策にど
のような影響を与えるのかに、注目している。
(担当)増田 篤・田村 喜彦
■格付対象
発行体:アメリカ合衆国 (U nited S tates of America)
【据置】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 AAA 安定的
自国通貨建長期発行体格付 AAA 安定的

格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2016年3月 10日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一
主任格付アナリスト:増田 篤
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014年 1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に、
「ソブリン・準ソブリンの信用格付方法」(2014年 11月7日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) アメリカ合衆国 (U nited States of America)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCRの現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCRが格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が公表した経済・財政運営方針などに関する資料および説明
・ 経済・財政動向などに関し中立的な機関が公表した統計
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCRは、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
発行体または中立的な機関による対外公表という、当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情
報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手していない。
10. J CRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

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■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationaly Recognized Statistical Rating O rganization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の 4クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-
7(a)項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は JCRのホームページの“Rating Information”(http://www.jcr.co.jp/english/top_cont/rat_info01.php)
に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 T EL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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