[JCR] 米州開発銀行の格付がAAA / 安定的に見直されました。

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http://www.jcr.co.jp

15-I-0038
2015年 9月 30日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

米州開発銀行 (証券コー ド:-)

【据置】
長期発行体格付 AAA
格付の見通し 安定的
■格付事由
(1) 米州開発銀行(Inter-American Development Bank、ID B)は、中南米・カリブ諸国の経済社会開発を支援す
ることを目的として1959年に設立された国際開発銀行(M D B)。格付は、①ID B の業務に対する加盟国か
らの強い支援②強固な資本構造③厳格なリスク管理による安定した財務状態④融資対象国から享受してい
る優先債権者としての地位-を主に評価している。12年に承認された増資は、主要先進国を含むほとん
どの加盟国の応募が有効となるなど着実に進展している。増資によるリスク許容度の向上や保守的な財務
運営により、今後も健全な財務状態を維持するとみている。こうしたことから、格付を据え置き、見通し
を安定的とした。
(2) ID B の加盟国は、域内借入国26ヵ国、非借入国22ヵ国、計 48ヵ国、総資産は1,063億米ドル、応募済
資本金は1,443億米ドルである(14/12期末)。当行は、16年まで 5年間をかけて総額700億米ドルの通
常資本の増資(このうち 17億米ドルが払込資本金、683 億米ドルが請求払資本金となる)を実施する過
程にある。14/12期末には増資開始前の11/12期末に比べ、払込資本金が 43億米ドルから 54億米ドルへ、
請求払資本金が1,006億米ドルから1,389億米ドルへと増加した。上位出資 5ヵ国は、米国(議決権総数
に占めるシェアは 30%)、アルゼンチン(11%)、ブラジル(11%)、メキシコ(7%)、日本(5%)とな
っている。請求払資本のうち約 5割を信用力の高い非借入国が出資していることから、必要な場合には追
加的な支援が十分可能である。また、貸出の原資の大半をグローバル債などの起債により調達しており、
投資家、通貨、期間構造などの多様化が図られている。
(3) 借入国の経済は国際金融危機や一次産品価格の低下などを乗り越え、着実な成長を維持するとみている。
ID B は借入国の持続的な成長に向け業務を拡大しており、14/12期の融資承諾額、実行額は、各々125 億
米ドル、94 億米ドルと、13/12期に続き高水準で推移している。総貸付残高は 13/12期末比 5.5%増の
746億米ドル、対自己資本貸出残高比率は 32.4%であった。ID B の通常資本業務における最大の貸付先は、
14/12期末時点で残高全体の 19%を占めるブラジルであり、次いでメキシコ 18%、アルゼンチン 15%と
なっている。これらにコロンビア、エクアドルを加えた主要貸付先 5 ヵ国の総貸付残高に占める割合は
67%であった。なお、当行は、ソブリン保証付き融資についての国別借入限度枠を16/12期から導入する
方針である。
(4) 14/12期末の総貸付残高のうち、92%(13/12期末比 5.5%増の686億米ドル)が政府保証付き、8%(同
6.0%増の 60億米ドル)が政府保証なしであった。政府保証付きの通常資本ローン債権について、当行が
償却を行ったことは設立以来一度もない。近年は、政府保証なしの民間向け貸付が増加する中、不良債権
は同貸付のみで発生していたが、14/12期末の不良債権比率は 0.2%にとどまった。なお、15年には、民
間部門業務を同部門向け貸付のみを行う米州投資公社(IIC)に将来的に集約することが決まった。
(5) ID B は、他の M D B と同様、収益を高めることを目的とせず、健全な財務基盤を維持し開発業務を推進で
きるだけの利益を確保することを財務目標の一つとしている。また、当行は、内部の政策・ガイドライン
に基づき定めている貸付残高、資本、流動性、資金調達などに関する保守的な財務運営基準を引き続き順
守している。主に堅調な貸付収益などから14/12期は 5.5億米ドル、15/12期上半期は1.5億米ドルの純
利益を確保した。
(担当)田村 喜彦・山本 さくら

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■格付対象
発行体:米州開発銀行(Inter-American Development Bank)
【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 AAA 安定的

格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2015年9月25日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一
主任格付アナリスト:田村 喜彦
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCRのホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に、
「国際開発金融機関の信用格付方法」(2013年3月29日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 米州開発銀行(Inter-American Development Bank)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCRの現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCRが格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCRは、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. J CRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationaly Recognized Statistical Rating O rganization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の 4クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。
■本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 T EL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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